デリバティブ取引について
デリバティブ取引とは、金利や通貨の価格(外国為替)、商品の価格(原油など)などについて、あらかじめ当事者間で将来のある時点における取引価格を約定し、その将来のある時点の実際の価格との差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引のことをいいます。
この場合において「先渡取引」の場合には、その将来のある時点にあらかじめ約定した特定の資産の受け渡しを実際に行う(現物決済をする)契約で、「先物取引」の場合には、現物決済を行わずに差金決済を行う契約をいいます。
たとえば、AがBに半年後に原油1バレルを130ドルで買いますという約定をした場合、実際に半年後に原油1バレルをBがAに引き渡し、その時点の相場が1バレル100ドルであっても150ドルであっても、あらかじめ決めた130ドルの代金を支払うような取引が「先渡取引」です。
仮に半年後の原油1バレルの相場が150ドルであった場合、Aは相場と約定価格との差額の20ドルをBからもらう(Aは130ドルで買った原油をすぐに150ドルで売った、Bは150ドルで買った原油をすぐに130ドルで売ったとみなす。)ような取引が「先物取引」です。
デリバティブ取引にはそのほかにも、取引の当事者が将来のある時点に特定の商品を特定の価格で売買する権利を売買する「オプション取引」や、等価のキャッシュフローを交換する「スワップ取引」、さらにこれらを組み合わせたものなど、多種多様な形態があります。
さて、これらデリバティブ取引に係る会計処理ですが、以前は実際に決済された時点ではじめて損益が認識されていたのですが、それでは損が出ているデリバティブ取引の決済を先延ばしにしたりして利益操作につながりやすいとの指摘がありました。
そこで、「金融商品会計」ができデリバティブ取引により生じる正味の債権・債務は時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は原則として当期の損益として処理することになりました。
法人税法上も期末時点で未決済のデリバティブ取引は、その時点で決済があったものとみなしてその損益を益金又は損金に算入し、翌事業年度の洗替されることになります。