中古資産の見積り耐用年数
中古資産を取得した場合、新品と同じ耐用年数で減価償却すると不利になります。
耐用年数というのは、通常その資産を使うことができると見られる年数のことです。ですから、
資産の取得価額はその支払時の損金とするのではなく、その資産を使える期間に按分して
損金にしましょうということです。ですから、中古資産と新品が同じ耐用年数というのは、
どちらも同じ期間使えるという前提になるわけですからおかしいわけです。
(新品の車と10年落ちの車が同じ期間使用できる、というのはおかしいですよね。)
中古資産を取得した場合には、その使用可能期間を見積もって、その期間を耐用年数とすることと
されています。しかし、後何年使えるかを根拠をもって見積もるというのは大変です。そこで税法では
見積りができない場合にはこの計算式で計算しなさいという公式を準備しています。それは、
見積使用可能期間 = (法定耐用年数 - 経過年数) + (経過年数 x 20%)
(1年未満の端数は切り捨てし、計算の結果2年未満になったときは2年とします。)
というものです。
さて、ここでやっと本題です。
A社は今期の期首に600万円の新車を購入しました。
B社は今期の期首に、高級車の5年落ちの中古車を600万円で購入しました。
この場合、この2社の今期の減価償却費にはどれだけの差があるのでしょう?
(2社とも定額法を採用しているものとして計算します。)
A社 : 600万円 x 0.167(耐用年数6年の償却率) = 1,002,000円
B社 : 600万円 x 0.500(耐用年数2年の償却率) = 3,000,000円
→ 5年落ちの中古車の見積使用可能期間は上記計算式より、
(6年 - 5年) + 5年 x 20% = 2年
つまり、同じ600万円の車を買うなら中古車を買った方が今期の税計算上有利だということです。
(中古車の方が支払った600万円を早く損金化でき、したがって早く回収できる。)
ただし、A社B社ともに耐用年数を過ぎるまでに損金として処理される金額は同じです(600万円
-1円)。ですから、中古車の方が損金にできる額が多いというふうに誤解しないでください。