退職金の前払いと確定拠出年金について
ここでは、確定拠出年金として積み立てる場合と、自分の給与としていったんもらってからその分の金額を投資・運用する場合のどちらが有利かで考えてみます。
- 確定拠出年金の場合、将来受け取るときに一時金として受け取れば退職所得としての控除が、年金として受け取れば公的年金等控除の対象となります。これに対して自分の給与からの投資・運用の場合には特別な税務上の恩恵は受けられません。単純に運用益に課税されてしまいます。
- また、その運用益に対する課税についても、確定拠出年金の場合は将来の受取時までに発生する年金原資の運用益は途中では課税されません。つまり、運用益をまるまる再投資できます。これに対して自分の給与からの投資では運用益が発生するたびに課税されますので、税引き後の金額を再投資することになります。
- 企業が自分名義の口座に確定拠出年金として積み立ててくれる場合には、自分の毎月の税金や社会保険料の額に影響はありません。これに対していったん自分の給与として支払われるということは、自分の毎月の税金や社会保険料の額も増えることになります。つまり、それらを控除した手取り分しか投資・運用にまわせないということになります。
ですから、退職金として考えるのであれば確定拠出年金制度を利用する方がベターです。
ただし、考え方はそれぞれですので、退職金の前払いを受けて今の生活を充実させその中で自分にできる範囲で将来に備えて投資・運用する、という考え方も悪くはないと思います。ただしそのやり方は、税務上不利だということは知っておいたほうが良いでしょう。